協会の目指す住宅

IDEAL HOUSING

夏期における太陽光パネル・断熱材の日射遮蔽効果(7月)

夏期における太陽光パネル・断熱材の日射遮蔽効果

太陽光パネルと断熱材が日射遮蔽にどの程度貢献しているのかを調べるため、天井面の温度測定を行いました。測定箇所および測定条件は以下の通りです。

《測定箇所》
倉庫(断熱無し) ※全て天井面・室内側
1. 太陽光パネル下
2. 太陽光パネル間
3. 太陽光パネルの設置無し

倉庫(断熱有り)
1. 室内側・天井面
《条件》
・冷房、通風無し
・無人状態
・太陽光パネル設置有り

測定結果

結果は上記グラフの通り。左は無断熱、右は天井断熱有りの結果である。測定は7月31日の9時から18時まで、1時間おきに行った。

天気が良く、日中はずっと陽が出ており、断熱していない天井面の温度は13時に最高で56.5℃にまで達していた。一方で、同時刻のパネル下天井面の温度は47.1℃にとどまっていた。従って、無断熱の場合、太陽光パネルは日射遮蔽の役割を果たし、室内への熱侵入現象に効果的であることがわかった。

天井断熱有りの場合では、太陽光パネルの有無による温度差は見られなかった。1日の最高値は37.4℃であり、無断熱の場合と比べると、パネル下温度よりも約10℃低かった。
夕方になっても天井面温度は37℃近くあり、室内は熱気がこもっていたが、高断熱住宅の場合は冷房が効果的に機能するため、通風や冷房の使用により改善できると考えられた。

※温度変化のスケールは、左(断熱無)が30.0~60.0℃、右(断熱有)が28.0~40.0℃

まとめ

天井または屋根が無断熱の場合では、太陽光パネルは日射遮蔽物となり、熱侵入を抑制する効果がある。
さらに、断熱を導入した方が、熱侵入の抑制には大いに効果的で、温度変化が非常に緩やかになる。
快適な室内環境の実現には、断熱が必要であると言える。

ページトップ