暖房

暖房とは

暖房は冬場の生活に欠かせないものですが、住宅全体でのエネルギー消費量の約25%(一般地域)を占めています。住宅の省エネルギー化を図るには、暖房エネルギーを削減することが重要です。暖房器具にはいろいろな種類がありそれぞれに特性があるので、暖房効率の良い機器を選ぶことが大切であるのと同時に、適切な暖房方法を考えなければ健康的で快適な住環境を実現することは出来ません。

暖房範囲の選択

暖房範囲の代表的なものには、以下のパターンがあります。 ① 全館連続暖房  ② 部分間欠暖房 一般地の住宅のほとんどでは「部分間欠暖房」になっています。部分間欠暖房とは、暖かさが必要な場所で必要な時だけ暖房をする方法のことです。日本ではこの「部分間欠暖房」の住宅が非常に多いのですが、「部分間欠暖房」の住宅には大きな問題があります。

例えば、『ヒートショック』という言葉を知っていますか?冬になると“お風呂場で急死”などよく聞かれますが、それがヒートショックによるものです。交通事故での死亡者が2012年では年間約4,400人であったのに対し、ヒートショックでの死亡者は推定でも1万人を超えていると言われています。交通事故で亡くなる人よりも、狭い家の中で亡くなる方のほうが2倍以上もいるということです。ヒートショックとは温度差が身体に及ぼす影響のことです。寒い脱衣所で服を脱ぎ、熱いお風呂に入る時の室温の変化によって、収縮した血管が突然開きお風呂場で気を失ってしまうことがあります。室温の急激な変化があると、人間の体は体温を一定に保つために、血管が急激に収縮し血圧の変動や脈拍の変動を起こします。温度の変化は人の身体に想像以上の負担をかけており、ヒートショックは脳梗塞や心筋梗塞の原因にもなり兼ねない危険な状態です。

ヒートショック

このように「部分間欠暖房」の住宅では、命に関わるほどの危険が潜んでいます。 そこで当協会は、住宅全体の温度差がない快適で健康的な住環境を提案します。部分間欠暖房の住宅と比べて住宅内における温度差が無くなるので身体への負担も無くなります。省エネ性はもちろん大切なものですが、生活者が安心して暮らせる快適な環境も考える必要があります。一般的な古い住宅などは隙間だらけでいくら暖房しても暖まらない家で、部分間欠暖房にしたとしても暖房エネルギーの消費量は多くなります。それならば、高断熱・高気密の住宅で最小限の暖房エネルギーで快適な住環境を実現するのが大事なのです。

暖房を効果的に使用する

暖房を効果的に使用するためには、住宅の断熱性能や熱容量を大きくする必要があります。断熱性能や熱容量を大きくすることで、作動させた暖房の熱がその他の熱(日射熱・室内発生熱)に影響を受けにくく、室温の急激な変化を防ぎ安定的な温熱環境を実現します。断熱性能が高く熱容量の大きな住宅では室内の温度変化が緩やかになり、日射利用効率の向上とオーバーヒートの抑制になります。

暖房器具の種類

エアコン、ストーブ、床暖房、こたつ、電気カーペットなどなど。暖房器具には様々な種類があり、それぞれ得意なことと不得意なことがあります。暖房器具は必要に応じてしっかりと選定することが必要です。

 

①高効率エアコン

エアコンの性能を示す指標の1つにエネルギー効率を示すCOP(成績係数)があります。COPはエアコンの消費電力を1とした場合に、どれだけの熱量を創り出せるかを表しています。このCOPが大きいエアコンほど、少ない消費電力でたくさんの熱量を創り出せる高効率エアコンということになります。 エアコンを利用すると気流が生じ、かつ乾燥しやすくなるというデメリットがあります。風を感じさらに湿度が下がることで、体感温度が実際の室温よりも下がってしまうのです。しかし、エアコンはヒートポンプという効率の良いしくみでお部屋を暖めるので、一般的な暖房器具としては省エネタイプとなります。また、燃焼させない為、空気を汚さないという特徴がありますが、断熱性能の低い住宅では十分な暖房感や気流が生じることで体感温度が低下し、不快な状況になることがあるので工夫が必要です。 なお、こたつや電気カーペットは電気ヒータをそのまま使う設備の為、COPが1程度です。これは省エネ性能の低い暖房器具で、最近の省エネ住宅の評価(住宅事業建築主の判断基準、改正省エネ基準、低炭素認定住宅など)を行う場合では評価すら出来ない暖房と言えます。

■ヒートポンプとは

ヒートポンプとは、少ないエネルギーで空気中の熱を集めて大きな熱エネルギーとして利用する技術のことで、代表的なのはエアコン(空調)やエコキュート(給湯)などにも利用されている省エネ技術です。空気を圧縮することで膨張熱を発生させ、その熱を暖房や給湯などに利用します。

ヒートポンプの仕組み

②床暖房

床暖房は、対流式のエアコンと異なり、床から直接伝わる熱と床から広がる熱で部屋全体をゆっくり暖めます。床表面から放射される遠赤外線の輻射熱によって、体の芯から暖めてくれます。床暖房は輻射熱を利用する為、床付近が暖かいのはもちろんのこと、お部屋全体の空気の温度にムラがなく均一な暖かさを保ってくれます。電気やガス等を熱源とする床暖房もあり、ヒートポンプ式の床暖房はその中でも消費電力がいちばん少なくなります。

 

③ペレットストーブ

ペレットストーブとは、まきストーブと異なり、間伐材やおがくずなどを機械で細かく粉砕し直径約6~12mm、長さ約10~20mm程度の大きさに圧縮した固形燃料を利用するストーブです。操作性も優れており、燃料タンクにペレットを入れ基本は電源を入れるだけです。一般的な暖房と同様に、温度設定やファン設定が出来るタイプもあり、特別な操作は必要としません。一般的な暖房とは異なり、ペレットのストックスペースや定期的なお掃除が必要になりますが、お手軽に導入いただける暖房器具の一つと言えます。また、地方自治体により補助金が出る場合もあります。

■環境負荷の小さい暖房

薪や木質ペレットを使用した暖房は環境負荷が小さいとされています。燃料となる薪や木質ペレットは、もともとは大気中のCO2を吸収した木材を利用しているので、カーボンニュートラル(植物系バイオマスの燃焼時に発生するCO2は成長過程で光合成により吸収したCO2を発生しているものと考えられ、ライフサイクルで見ると大気中のCO2増減に影響を与えない)の考え方が出来ます。(CO2ゼロのストーブ)また、バイオマスエネルギーは、石油や石炭を燃やした際に発生する硫黄酸化物や窒素酸化物(酸性雨やスモッグの原因)が発生してしまいますが、これらは100%木質のため、ほとんど発生しません。化石燃料と比べ、枯渇性が低く持続可能性が高いという点からも、環境負荷が小さいと考えられます。

 

協会がおすすめする暖房設備

温水式床暖房

エコヌクール/三菱

エコヌクール(三菱) エコヌクールは、温水を利用する床暖房システムです。ヒートポンプ式の床暖房で、暖房用の温水をつくるエネルギーのうちの1/2~1/3を大気の熱でまかなっています。省エネ効果が高く、CO2発生量も大幅に削減しています。

 

 
  • 事務所での使用事例

当協会の事務所でも、エコヌクールを導入しております。24時間ヒートポンプを稼動させるよりも夜間電力を有効活用することで、なんと1/12(電気ヒータ比)の暖房エネルギーになります。しかし、快適性を考えた場合には熱容量の確保が必要となります。これは、夜間電力帯に蓄えた熱を昼間も使い24時間暖房とするためです。今回の熱容量の確保には、凝固点32℃の熱量の大きい潜熱蓄熱材と土間床を合わせました。これにより、なかなか冷めない輻射式の床暖房となり、最高の快適性と省エネ化が実現されました。ホームページはこちら

 

ペレットストーブ

豊実精工株式会社

ペレットストーブ重厚な鋳物製でシンプルなデザインのペレットストーブ。細部まで洗練されたデザインです。焼却炉は蓄熱性の鋳物で覆われており、輻射熱を発生させます。さらに輻射熱を高めるつくりをされており、優しい温風でお部屋を暖めます。

 

 

 

PelleStar HPS-200S
システム 燃焼ペレットの自動供給、室内の暖房輻射熱の拡散、室内への送風はモーターシステムによってコントロールされています。排気は機能的に完全に分かれているので排気でお部屋を汚すことがありません。

製品仕様

 使用燃料  木質ペレット( ENplus A1認証品を推奨 )
 暖房目安 コンクリート24畳まで 木造17畳まで
 燃料タンク  9kg
 暖房能力 1.9~6.9kW
 燃料消費  0.35~1.85kg/h
 熱効率  80%以上
 消費電力  着火時:362W 燃焼時:105W
 電源  単相100V
 排気方式  強制排気方式
 給排気筒径  φ80×φ120 二重管

※ 数値はPelleStar社測定です。出力は80%で計算しています。
※ ペレットはENplus A1認証品(4.8kW/kg)を使用。
※ 第三者による出力・効率・離隔距離の測定は2017年10月に行う予定です。

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オルスバーグジャパン株式会社

ペレットストーブ リベラ・プラス(Libera plus)(オルスバーグジャパン株式会社)リベラ・プラス(Libera plus)

エレガントでモダンなデザインのペレットストーブ。簡単操作で自動運転が可能で、温度調節プログラム機能や1日及び週単位のタイマースイッチがついている。自動運転で、環境に優しいエコロジーな暖房です。

 

 

ペレットストーブ レバナ(Levana)(オルスバーグジャパン株式会社)レバナ(Levana)

外装ナチュラルストーンながらも斬新なデザインが特長のペレットストーブ。ファンレスタイプのストーブで、炎を対流させてお部屋を温めます。静音性を追求した自然対流&エアタイト構造です。

 

 

製品仕様

 機種名  リベラ・プラス
Libera plus
 レバナ
Levana
 定格出力(kW)  8.5  6
 出力レンジ(kW)  2.7-8.5  2.1-6
 燃焼効率(%)  90  90
 最大暖房面積(㎡/畳)  140/84  100/60
 本体重量(kg)  190  170
 寸法(高さ・幅・奥:mm)  1097×531×503  1116×483×488
 離隔距離(背面/側面:mm)  200/200  300/300
 ペレットタンク容量(kg)  19  20
 ペレット消費量(最小/最大)  0.6-1.8kg/hr  0.5-1.4kg/hr
 運転時間(最小/最大時間)  9/29  14/40
 電圧  100V 50/60Hz  230V 50/60Hz
 消費電力(着火時/通常時)  400W/110W  298W/21W

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