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第21回総会を開催いたしました!

 

2018年6月27日(水)、28日(木)「P.V.ソーラーハウス協会 第21回総会」を開催いたしました。

今年は2月に札幌にて寒冷地編の総会を開催しておりますが、今回は、
『「健康で快適な住環境の普及」と「住宅の省CO2化」蒸暑地編』
をテーマに、那覇での開催となりました。

      

 

総会1日目 講演

ゲスト講演:琉球大学 理学部 物質地球科学科 教授 眞榮平孝裕様

~沖縄から展開する亜熱帯気候にあったゼロエネルギーハウスの研究開発プロジェクトについて~

沖縄の気候風土や独特の住文化、特徴的建築物の紹介等、沖縄ってどんなところ?という点を皮切りに、琉球大学が産学官連携で取り組んでいる「ゼロエネルギーハウスの研究開発プロジェクト」についてお話しいただきました。このプロジェクトの一環として、現在琉球大学内で進めているZEH実証実験棟の建築についての構想や、産学官に金融もプラスし、琉球大学が各者の橋渡しを行っている等の取り組みについてご説明いただきました。

 

 

会員講演:株式会社琉球住樂 専務取締役 伊良皆盛栄様/株式会社琉球住樂 馬場章悟様

~世代を超えて愛される家造りー100年住宅を目指してー/ビルダー兼施主の立場から見る沖縄住宅の実態~

伊良皆専務からは、(株)琉球住樂が行なっている、3世代が暮らせる100年住宅を目指しての取り組みについてお話しいただきました。沖縄の伝統建築の要素と建材を組み合わせた、伝統と快適性を兼ね備えた家づくりのポイントについてご説明いただきました。

馬場様からはビルダー兼施主の立場から、自邸での実験的取り組みや、数値だけでは見えない、実際に生活しているうえでの温熱感についてお話しいただきました。

海に囲まれた沖縄の立地・気候ならではの取り組みや実際の住まい感について、興味深いお話を聞かせていただきました。

 

 

ゲスト講演:東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 准教授 前真之様

~『夏対策』を再考するー蒸暑地での快適な住環境への対策・手法― ~

「快適である」ということはどういうことか?を科学的な側面から解説いただいたうえで、空気線図を用いて温度と湿度の関係をわかりやすく解説いただきました。

どうやったら快適な住環境を実現できるのか、沖縄の伝統建築様式である“あまはじ”の効果の検証や、除湿運転の落とし穴、遮熱と断熱の効果の検証等、熱画像や科学的根拠を提示いただきながら前先生らしいユーモアのある講演をしていただきました。

 

 

その他の講演

P.V.ソーラーハウス協会 前川より、2015年から取り組んでまいりました、沖縄県内の住環境の質とZEH率向上に向けた『ZEH沖縄プロジェクト』における取り組み報告、P.V.ソーラーハウス協会 曽根よりZEH沖縄プロジェクトの一環で行った沖縄本島内における温熱計測結果報告を行わせていただきました。

 

総会2日目 講演・ディスカッション

講演:P.V.ソーラーハウス協会 会長 南野一也

~今後の日本の住宅は沖縄の蒸暑地域対策が必要となる その手法とは?~

今、何故蒸暑対策なのか?温暖化が進行する中で、日本各地でも過去120年間で平均約1.98度の気温上昇(※)が確認されています。現段階でも局地的な豪雨や巨大台風の発生等、極端な気象現象が増加するなか、やがては沖縄のような“蒸暑”対策の施された”温暖化された時代にも対応できる住宅”が必要となっていくと予想されます。

「暑さ対策」「湿度(カビ)対策」「風対策」「豪雨対策」「シロアリ対策」といった観点から、今後どのような対策が必要となるのか、沖縄の住宅や数値的根拠等を実例として取り上げ、夏型住宅の考え方のポイントについて提案させていただきました。

※気象庁の過去データを元に、P.V.ソーラーハウス協会が算出。

 

ディスカッション:
東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 准教授 前真之様
株式会社幸建ホーム 代表取締役 玉城順一様
有限会社フロンティアーズ 代表取締役 伊藝直様
株式会社みらいホーム 代表取締役 東舟道博保様
株式会社琉球住樂 専務取締役 伊良皆盛栄様
司会:P.V.ソーラーハウス協会 会長 南野一也

~夏を快適に過ごすための設計手法は?ZEHへのハードルは?~

沖縄県の会員企業4社をパネラーとしてお迎えし、夏対策では外せない湿度対策への取り組みやエンドユーザーへの提案方法、ZEH率向上に向けた取り組みの方向性等、各社のご意見をお伺いしながら、今後、ZEH率を確実に上げていくためには、各社どのような取り組みが必要なのか、について具体的な提案も交えながら方向性を示していくディスカッションとなりました。

 

見学会

両日の午前中は、会員企業様にご提供いただいた現場にて見学会を行いました。見学当日は梅雨明け直後の好天で、気温30℃、湿度も70%近くという“蒸暑”らしい気候のなかでの見学となりました。暑さ対策、日射対策、台風対策、シロアリ対策等、沖縄の気候に対応するための各社の工夫が多分に盛り込まれた住宅をご見学いただきました。

また、今回の見学会では併せて、過去にIBECの環境・省エネルギー建築賞において国土交通大臣賞を受賞した糸満市庁舎、国指定重要文化財である沖縄の伝統建築 中村家住宅も見学いたしました。

 

 


今回の総会は初めての沖縄県での開催となりました。梅雨にも関わらず雨量が極めて少ない状態から一転、局所的な大雨や台風の上陸等、季節的に心配な点もありましたが、無事に梅雨明けの暑さ真っただ中の気候の中で総会を開催することが出来、ほっと胸をなでおろしております。
蒸暑対応の住宅についてはまだ結論がでていない点も多いですが、今回の総会で見て、聞いて、体感したものをもって、皆様が自社の取り組みついて考えていただくきっかけとなれば幸いでございます。

総会の開催にあたりご協力いただきました株式会社幸健ホーム様、有限会社フロンティアーズ様、株式会社みらいホーム様、株式会社安永建築様、株式会社琉球住樂様、ゲスト講演の琉球大学 眞榮平孝裕様、東京大学 前真之様、そしてご参加いただきました皆様に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

当日の詳しい様子につきましては現在報告書の形でまとめておりますので、完成次第、会員企業の皆様のお手元にお届けさせていただきます。